当院の頭痛診療

「頭痛ごとき」でなぜ受診が必要なのか

命に関わる深刻な病気を見落とさない

慢性的な頭痛がある方は、くも膜下出血や脳出血・髄膜炎などによって起こった頭痛を「いつもの頭痛」と勘違いして受診が遅れるケースが少なくありません。こうした深刻な病気は生命の危険に直結します。当院を受診された方の中でも、脳出血、微小なくも膜下出血、脳動脈解離、脳腫瘍といった、手術が必要なケースは多々見つかっております。普段通りの日常と、生命の危機が紙一重であることを熟知した、脳神経外科の医師であれば、適切な検査のアドバイスが可能です。
※当院に緊急対応可能な設備はありません。特に、当日起きた突然の頭痛は、一刻を争うよう可能性があり、クリニックを受診する時間のロスが命取りになることは十分あり得ます。ためらわずに救急要請(119番)するか、もしくは#7119ヘダイヤルし、ご相談ください。

薬物の乱用を回避する

効果がない薬を飲むのは、副作用だけを取り入れていることになり、害しかありません。自己判断で市販薬を飲み続けていませんか?NSAIDsと呼ばれる一般的な鎮痛薬が腎臓に負荷がかかり、アセトアミノフェンには肝臓に負荷がかかることを理解されていますか?さらに市販の痛み止めには添加物として鎮静剤やカフェインが多量に含まれていることを理解されていますか?どんな薬でも、継続する場合はこまめな血液検査が必要であることをご存じですか?
痛いのが治まればよい、のではなく、なぜ痛いのかを知ること、つまり診断することが、最小限の薬物治療につながります。診断が精密であるほど、余計な薬を飲まずに済みますし、一般的に薬は新しいものほど身体への負担は少ない傾向があります。
頭痛外来の最大の存在意義は、薬物乱用の回避といっても過言ではありません。

我慢はリスク!

「我慢は美徳」は戦国時代の話ですが、「我慢は美徳ではない」という時代すら過去のものになり、「我慢がリスクになる」時代となりつつあります。我慢によるリスクは、医学的にも証明されています。頭痛において我慢がリスクになるのは、痛覚変調性疼痛・中枢性感作の出現や、片頭痛の慢性化です。例えば、片頭痛は毎年3%の確率で慢性片頭痛に移行する、とされています。

痛みをコントロールする手段があるのに使わないという前近代的な発想は、やめましょう。

薬を使うかどうか、薬の量や種類が多いかどうか、は問題ではありません。適切な薬を使っているかどうか、が問題なのです。

頭痛で失うもの

「健康とは、愛し、働くこと」という定義があります。片頭痛や群発頭痛など、生命には関わらない頭痛のこと一次性頭痛といい、機能性疾患とも呼ばれます。これは、日常への支障が大きくなることが問題となります。特に片頭痛や群発頭痛においては、自分自身の生活の質、大切な人との人生の時間が奪われるという苦しみがあります。さらに仕事や学業への支障も問題です。近年ではアブセンティーイズム、プレゼンティーイズムという言葉が注目されています。アブセンティーイズムとは、「健康問題で出勤できないこと」を指し、プレゼンティーイズムは、「出勤はできているが効率が落ちている状態」です。片頭痛や群発頭痛では、プレゼンティーイズムの問題が大きいとされています。あなたが「健康」で「幸せ」であるために、頭痛外来は大きな役割を果たすでしょう。

頭痛外来受診の目安

  • 過去に経験したことのない突然の激しい頭痛→頭痛外来ではなく救急医療機関を受診してください。
  • 鎮痛薬を月に10回以上内服している→当院を受診してください。薬物乱用頭痛の可能性があります。
  • 片頭痛と自己判断している→当院を受診してください。薬物乱用を回避するために、正確な診断と最適な治療薬を選ぶ必要があります。
  • 過去に医師に片頭痛と診断されたが治療がうまくいかない、通院できずにいる→専門外来の受診をお勧めします。
  • 群発頭痛→受診してください。市販薬での対処は困難と考えられます。
  • 困っていないが自己判断に不安がある→受診をお勧めします。ご自分に何が起きているか分かるだけでも不安の軽減につながります。
  • 様々な薬を試したことがあるが内服することに不安がある→受診をお勧めします。各薬剤に対して理解を深めることは大切ですが、Web上の情報や添付文章ではニュアンスを理解するのは困難と思われます。

当院の頭痛外来について

頭痛専門外来について我慢はリスク、です。「この程度で病院に行っていいのだろうか」という心配は一切、要りません。

迷ったらご受診下さい

【診療方針】当院の診断の基本は、問診です。Web問診、看護師問診、医師問診の3段階を基本とします。検査は、脳MRI(検査専門施設をご案内します)、血液検査、心臓生理検査、睡眠ポリグラフィ、簡易心理検査などを適宜組み合わせます。特に脳MRI、血液検査は重視しています。

当院の治療の基本は薬物療法(薬)で、漢方薬も組み合わせます。生活指導も行います。有害事象の評価として血液検査を重視します。当院以外の診療科のサポートが必要だと判断した場合は、信頼のおける病院・クリニックを紹介します。たとえば、月経前症候群などホルモン関連の精査や治療が必要であれば、婦人科へ、頭痛の原因として心理的(メンタル)な負荷が多そうであれば、簡易心理検査(ストレスチェック)を行い、必要なら精神科・心療内科を紹介します。

【頭痛を治すわけではない】頭痛は症状であり病名ではありません。発熱が症状であって病名ではないのと同じです。発熱の原因が肺炎ならば、当然肺炎の治療をします。どれだけ熱を必死に下げようとしても、肺炎を治さないと熱は下がりません。同じように、頭痛の原因を調べて治療すれば、自然と頭痛も治ります。逆に頭痛だけを治そうとするのは、肺炎を無視して熱だけを下げようとするのと同じです。頭痛に対して痛みが取れそうな薬を何となく色々使ってみるというのは、治療とは呼べず、医師がやることでもありません。本当の治療は、いかに正確な診断ができるか、にかかっています。

【連携医療機関】

紹介頻度の多い病院:都内各大学病院、東京逓信病院、虎の門病院、JCHO東京新宿メディカルセンター、都立墨東病院など。

連携クリニック:都心部を中心に50院以上。

患者さんが遠方へ転居される場合は、転居先での頭痛外来探しをサポート致します(国内)。

海外へ転居される場合は、英文紹介状・英文診断書・英文証明書をご用意いたします(有料・事前に要相談)。

【ポリシー】名医や権威は、そもそも存在しない、というのが当院の考え方です。当院には名医も権威もおりませんし、奇を衒った治療、オリジナルの治療などは一切行っておりません普通の医者が普通に治療するので、特徴はありません。強いて言えば、患者さんの人生の物語にじっくり向き合い、IC(インフォームドコンセント)・SDM(シェアードデシジョンメーキング)を徹底すること、あたりまえの治療をあたりまえに実践すること、が当院の特徴かもしれませんが、これが広く医療全体に浸透することを願っています。

あたりまえの治療の為には、目標を患者さんと医師で共有することが必要です。目標は患者さんによって、さらに、患者さんのライフステージによって変わるはずです。そして、患者さんからみて快適であり、医師からみて安全な範囲におさめる必要があります。痛みが取れれば良いかな、という曖昧な目標で漫然と薬を続けると、患者さんと医師は一緒に迷走することになります。

特に、新薬が続々と誕生しつつある片頭痛の分野では、今まで「対症療法」でしかなかったものが、「治療」に変わることも夢ではなくなるのではないか、と期待させる臨床試験データが存在しています。一方、これは、年単位での将来を意識した治療メニューの組み立てが必要であることを意味します。また、対症療法ではなく治療可能性がもしあるならば、片頭痛と診断すること自体が大きな意味を持ちます。つまり、治る可能性があるものを見逃すことはできない、ということです。

こうした「あたりまえ」を徹するのは、楽ではありません。患者さんは勉強と記録が必要になりますし、医師は問診と説明の量が膨大になり、両者、けっこう大変です。しかし、それが医療の本質です。病気は決して甘いものではないのです。だからこそ、一緒に立ち向かいましょう。予約をしただけでも、受付して待合に座るだけでも、あなたの人生は前進しています。医師は困難な状況に立ち向かうあなたのパートナーです。あなたの物語を是非お聞かせ下さい。

【診療状況】2023年10月現在、1日約60~70名の診療を行い、毎日10名前後の初診を受けております。患者さんは1都3県を中心に首都圏全域と静岡県、新潟県、長野県、福島県からも通院されております。約8~9割が片頭痛の治療の方です(薬物乱用頭痛はほとんどの場合が適切に治療されていない片頭痛です)。CGRP関連製剤(注射薬)ののべ導入件数は約700例です。その他、群発頭痛、後頭神経痛などの患者さんが毎日受診されております。

【予約と受診】「病の前に人はみな平等」のため、完全Web予約制としておりますが、慢性的な混雑のため、診察時刻が遅い時刻になるほど、予約時間からずれてしまい、1時間前後の待ち時間が出てしまっており、お詫び致します。システム改善には引き続き取り組みます。詳細は受診のご案内ページをご覧ください。

【対応困難なもの】当院には、検査・入院・手術設備はございません。意識障害、麻痺、発熱などを伴い、明らかに重症な場合や、打撲など外傷がきっかけの場合は、直接救急要請を行って下さい。

頭痛の診療にあたって

診断の進め方

診断の進め方

診断の進め方

まず、1次性頭痛(片頭痛、群発頭痛など)と2次性頭痛(他の病気の影響で頭痛になるもの)を判別することから始めます。状況にもよりますが、以下を強くお勧めしております。

 MRI/MRA検査

脳の状態、脳血管の状態を調べます。脳の問題は生命に直結しますから、一度は必ず受けてください。

血液検査
  • 薬を安全に使えることを確認するため、主に肝臓・腎臓の機能を測定します。また、薬を使う前後でデータを比較する(副作用が出た場合の対象群・コントロール群)意味でも重要です。3か月以内であれば健康診断などのデータで代用は可能ですが、健康診断の種類により項目のばらつきが大きいため、診察時にご確認下さい。
  • 血液の異常で頭痛が起こる場合があります(甲状腺ホルモンの異常、ピル内服による血液凝固異常、一部の薬剤の副作用による低ナトリウム血症・頭部外傷後の低ナトリウム血症)。
  • 健康診断で通常測定しないが大切な項目:Na、K、CK、TSH、freeT3、freeT4、D-dimer等。
  • 通院中は定期的に血液検査を行います。検査なしで治療するのは、ミラーもメーターも見ないで自動車を運転するようなものです。

「話も検査もいいから、とりあえず薬が欲しい」というご要望は明確にお断りいたします。医師は自動販売機ではありません。診療には、現在だけでなく、将来に亘る患者様の健康への責任があります。的確な診断を行い、適切な治療の選択肢を提示し、ご理解を十分確認した上で、たとえ鎮痛薬1錠でもインフォームドコンセントを重視し、安易な処方は厳に慎むことに徹します。「頭痛いから治して」「じゃあこれを飲みなさい」という前近代的な診療方法は、もはや道義上も、判例上も、許容されない時代です。

頻度の多い頭痛と、その対応

以下はあくまで一例です。個々の症状により診断の進め方は異なりますが、ご参照ください。

  • 脳腫瘍、くも膜下出血、脳動脈解離、急性緑内障発作、髄膜炎:緊急性が高いものです。
  • 緊張型頭痛:世の中で最もありふれた、いわゆる普通の頭痛です。心の緊張ではなく筋肉の緊張という意味です。厳密には問診や検査の結果、他の種類の頭痛ではない、ということで診断に至ります(「除外診断」という方法です)。典型的には、夕方から夜にかけて多く、土日休みの方では、週末に近づくほど痛くなる傾向があります。生活習慣病と考えた方が理解しやすいと思います。痛みそのものへの対応より、なぜ頭痛が起こるのか、原因を考えないと、解決には至りません。従って、頭痛ゼロにすることは困難であり、意味もありません。不眠症、うつ病との関連に注意が必要です。痛みそのものは、通常、一般鎮痛薬(NSAIDsとアセトアミノフェン)で対応します。本質的には筋肉の血流障害ですので、筋弛緩薬、血流改善薬を併用することもあります。
  • 片頭痛:非常に激しい頭痛である一方、上手く薬をコントロールできれば、痛みをゼロに近づける可能性が大いにあります。成人では通常は緊張型頭痛を合併した混合型になるため、薬の知識、飲み方を十分に理解し、ご自分で飲み分けが出来ることを目指します。発作時のトリプタン製剤と予防薬の組み合わせが治療の基本です。トリプタン導入前の脳MRIは必須です。
  • 群発頭痛:人類の三大疼痛の一つとされる激しい痛みです。典型的には数年に1回の群発期の間、毎日規則的に、数分から長くて3時間の激痛が、片目を中心に、必ず片側にのみ起こります。
  • 後頭神経痛:初回の問診のみでほぼ診断がつきます。椎骨動脈解離と痛み方が似ており、脳MRIは必須です。帯状疱疹との見分けも大切です。
  • 高血圧による頭痛:緊張型頭痛に似た鈍痛が持続します。血圧コントロールのみで頭痛は消失します。
  • 甲状腺疾患による頭痛:女性の場合頻度は非常に高いものの、一般的な健康診断では甲状腺ホルモンの測定が行われないため、まず、疑うことが大切です。頭痛以外にも様々な異常につながるため、早期に適切な治療を行うことが大切です。
  • 不眠症や睡眠時無呼吸症候群(SAS)による頭痛:朝の頭痛があった場合、まず疑います。
  • 硬膜動静脈瘻による頭痛:心拍と一致した耳鳴りや、目の腫れなどを伴います。MRIを行った上で、脳のカテーテル検査で診断をつけます。
  • 可逆性脳血管攣縮症候群(RCVS):雷が落ちたような、突然の激しい頭痛が特徴です。排便のいきみ、入浴・シャワー、救急車を呼びたくなる痛さ、があれば、まず疑います。1か月前後でおさまりますが、その間に脳梗塞やくも膜下出血を起こすことがあり、入院が必要となることがあります。
  • ジムでのトレーニング後、性交時などの頭痛:一次性頭痛に分類されます。脳MRIで血管障害を否定することが、必須です。
  • 緑内障発作:頭痛と思いきや、眼圧が高いこともあり、眼科受診も勧められます。
  • 副鼻腔炎(蓄膿症)による頭痛:典型的には額(おでこ)や目の下(頬)の痛みです。脳MRIでは副鼻腔が非常によく見えます。

ご不安や疑問は、ご遠慮なくお伝え下さい。
頭痛は一歩間違うと脳の病気で生命に直結することもあり、自己判断は禁物です。

よくあるご質問(実例)

なるべく薬は使いたくない。

具体的に何の薬を、なぜ使用したくないか、ご検討下さい。薬を使わない時のデメリットと、薬を使ったことで得られるメリットをご検討下さい。的確な診断と、それに合った薬を使うことが、最小限の薬剤使用に繋がります。当院の治療は、最終的に、適切な診断と治療で、最小限の薬を安全に使用することが目標です。そのためには時間もかかりますし、一時的に薬が増えることもあります。現在、どのような状況で、治療は何を目標にしていて、今どんな段階なのか、常に意識してください。

強い薬は使いたくない。この薬は強いのか。

戦前、戦中の日本では、薬剤の種類が少なく、また麻薬成分を含む処方が多かったという歴史的な背景から、「強い薬」「弱い薬」という分類のイメージが未だに社会に残っているものと思われます。現在の薬に「強い、弱い」という分類はありません。便宜上、そう説明する場合もありますが、薬はあくまで作用機序で分類します。この薬は強いのか、という質問には、答えようがありません。

検査を受けたくない。

各検査の意義をご自身でも理解すると最小限で済むでしょう。コストを抑えたい場合は、医師にはっきり伝えて下さい。最小限に抑える方法を提案します。

患者が希望しているのだから薬を出して欲しい、注射をして欲しい。自費なら構わないはずだ。お金を払っているのだから対応せよ。法律で決まっているのか。

法律で決まっています。医師法、医療法、健康保険法等から逸脱した対応は行いません。違法行為の強要は一切お断り致します。

医療行為の責任は医師にあります。また当院は保険診療機関ですので、健康保健法を遵守した治療を行う義務がございます。治療の一部だけ自費診療にすること(混合診療)は当院では一切行いません。詳細は各法令、規則をご参照下さい。

頭痛に関係ない通院歴やサプリメント、薬剤使用まで申告する必要があるのか。

サプリメントを含め、必ず全て申告してください。頭痛に関係がある、なし自体を自己判断されるのは危険です。また、他の薬剤を把握した上で当院でも治療する必要がありますし、状況次第で、当院と他院で情報共有をする必要があります。

薬を始めたら一生続けることになると聞く。

そのような事実はないにもかかわらず、あまりにも多い質問ですので、恐らくメディアの影響でこうしたイメージを持たれる方が多いのかと思われます。高血圧など生活習慣病の薬についてであれば、生活習慣病が解消すれば薬が不要になるだけです。あるいは、一生やめられない=中毒性がある、という意味であれば、中毒性のある薬を好んで処方する医師は現代では皆無と思います。むしろ依存性、中毒性を目の敵にする医師が多いはずです。

生活習慣病は薬を飲まずにどうにかしたい。

是非どうにかして頂きたいですが、どうにかできなかった結果、生活習慣病を発症してしまった事実をご考慮下さい。

生活習慣病で死んでしまうならそれは仕方ない。

即、死んでしまうことは、ほぼ皆無です。命を落とす前に、徐々に障害が増え、自由が奪われていきます。脳卒中の方を介護したご経験があると分かると思いますが、現実は非常に残酷です。詳しくは実際に救急現場の指揮を執っていた院長にお尋ねください。 

「なるべく薬は使いたくない、検査は受けたくない」方へ

皆さまにお願いしたいのは、「ご自分の病気も、ご自分の使われる薬はご自分できちんと理解すること」です。実際のところ、自己判断とドラッグストアでの安易な薬物治療や、医療機関を受診しているにもかかわらず曖昧な診断と処方が漫然と続けられ、多量の薬を使用されている方はたくさん見かけます。

健康管理の目標は、最終的には、患者様一人一人の価値観の置き方により異なります。
しかし、生命に関わったり、明らかに有害な方向へ進んでしまいそうなときは、医師は多少強引でも方針を修正する義務があると考えております。

一方で、医師の言葉よりも、周りの知人やマスメディアやSNSの言葉の方が心に響くのは、私もよく理解できます。しかし、あなたの身体はあなただけのものです。

次のことに気をつけてみてはいかがでしょうか。

なるべく薬は使いたくない
  • 何の薬を、なぜ使用したくないか、一歩深く検討してみる
  • 薬を使わない時のデメリットと、薬を使ったことで得られるメリットをきちんと検討する
なるべく検査は受けたくない
  • 各検査の意義を、医師にきちんと確認する

いかがでしょうか。確かに、難しいと思います。添付文章や効能書きを調べても良く分からない、というのはごもっともです。医者ですら、使い慣れていない薬は、医学書に使い方が書いてあったとしても、使いません。それは、「実際のところどんな感じなのか」という感覚がないと、怖いからです。

繰り返しますが、皆さまは皆さまの唯一無二の身体と、生涯付き合うことになります。是非、知識を身につける努力を惜しまないでください。医者はそのためにおりますので、どんどん質問をぶつけて下さい。

よくわからないから、全部任せる!だけは、やめて下さいね。

医師に伝えてほしい内容

頭痛外来の問診で医師に伝えること

頭痛は、病気の症状として現れているものと、片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛などの慢性的なものに分けられます。病気が原因で起こっている頭痛は検査で診断できますが、慢性的な頭痛の診断には患者さまが問診でお伝えいただく内容が大きく関わります。具体的な症状は患者さまご本人にしかわかりませんし、その症状の内容によって頭痛のタイプが異なります。そして、タイプによって、適した治療法も違います。最適な治療のためには、患者さまからの情報が不可欠なのです。

頭痛外来で質問されること

最初に頭痛が起きたのはいつで、どんな痛みがどのくらい続いたか

  • 痛みが続く時間
  • 痛みが起こる頻度
  • 痛みが起きるきっかけや起こりやすいタイミング
  • 頭のどの部分が痛むか
  • 痛みの内容(ズキズキ・ガンガン・ギリギリ・締め付けられる・脈打つように痛むなど)
  • 痛みの強さ(文字が読めない・立っていられない・眠れない・じっとしていられないなど)
  • 頭痛以外の症状(吐き気・嘔吐、光がまぶしい、肩や首の強い痛み、さまざまな前兆など)
  • 頭痛を悪化・軽減する要素(血行が改善すると悪化する、暗くて静かな場所で少し楽になるなど)
  • 生活への支障・具体的に困っている点など
  • 薬を服用した際の効果
  • 人生にとって頭痛がどれだけ影響してるか
  • 今後どんなライフプランがあるか(進学、就職、転職、結婚・離婚、転居、妊活など)

よくある頭痛と命に関わる頭痛

よくある頭痛と命に関わる頭痛頭痛は風邪などで他に症状をともなう場合もありますし、軽い頭痛だけが起こることもあります。こうした頭痛は十分に眠る、市販薬を飲むなどで解消できるケースもよくあります。頭痛は疲労や睡眠不足などでも起こることがありますし、あまり心配する必要がないことも多いのです。ただし、突然起こる激しい頭痛、徐々に強くなる頭痛、吐き気などをともなう頭痛など、いつもと違う頭痛が起こった場合、命に危険が及ぶ脳疾患の発症や、その予兆という可能性があります。
立っていられないほど激しい頭痛が突然起こった場合には、すぐに救急車を呼んでください。深刻な脳疾患だった場合には、命を守るために、そして後遺症をできるだけ残さないために、一刻も早く適切な治療を受ける必要があります。
また、慢性的な頭痛がある場合、こうした深刻な脳疾患による頭痛が起こっても「いつもの頭痛」と勘違いして受診が遅れ、悪化させてしまうケースがあります。そうしたことを起こさないためにも、慢性的な頭痛がある場合には頭痛外来を受診して治療を受け、事前にどんな頭痛が起きたら危険なのかを知っておくことが有益です。いずれにしても、症状だけで自己判断することは、危険です。当院では、日本脳神経外科学会専門医の院長が、親身にお話をうかがって丁寧に診療しています。頭痛のことで少しでも不安や心配なことがありましたら、お気軽にご相談ください。

頭痛のタイプ

慢性的なよくある頭痛は「一次性頭痛」と呼ばれていて、片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛などがあります。脳疾患などの症状として起こる頭痛は「二次性頭痛」です。

慢性的なよくある頭痛「一次性頭痛」

発作的に激しい痛みが起こる片頭痛

片頭痛は脳の血管が急激に拡張することで周囲の神経が刺激され、痛みにつながるとされています。痛みの始まりからピークまでの時間経過が、診断の決め手です。多くは突然、何の前触れもなく始まります。痛み方は様々ですが、「学校や会社を休んでしまうほどの強い痛み」が特徴です。疲労、光や音などの強い刺激などが発症に関わることもあります。女性の場合、月経・排卵などによって起こるホルモンバランスの変化がきっかけになることもあります。頭痛に続き、吐き気や眠気を伴うのも特徴的です。

頭が締め付けられるように痛む緊張型頭痛

肩こり頭痛、ストレス頭痛とも言われます。締め付けられるような鈍痛を起こすタイプです。首や肩、背中周辺まで痛みが生じることもあります。筋肉の緊張、心の緊張をきっかけに頭痛を起こすことが多く、長時間のパソコン作業や運転などによるストレスが発症に大きく関わります。誰でもなる可能性があり、頻度も最も多い頭痛です。生活習慣病とも言えるでしょう。痛みの我慢がさらなる痛みに繋がるため、早めの内服に意味があります。原因がストレスであることが多いことから、不眠症やうつ病と深い関連があります。

片目の奥が激しく痛む群発頭痛

典型的には、数年に一度、「群発期」と呼ばれるシーズンが発生し、毎日同じ時間に激しい痛みに襲われ続けます。片目を中心に痛み、その痛みは「目をえぐり取られるよう」「キリでほじられるよう」と表現される、激烈な痛みです。痛い目は充血し、涙があふれ、鼻水も出てきます。男性の発症が多く、飲酒で悪化する傾向があります。痛みの原因には血管の拡張が関わっているとされていますが、群発頭痛が起こるメカニズムについてはまだよくわかっていません。様々な対処法がありますが、最も効果があるとされるのは、トリプタン製剤の自己注射療法です。

命に関わる可能性がある「二次性頭痛」

片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛などの「一次性頭痛」に対して、原因となる疾患などがあって症状として頭痛を起こすのが「二次性頭痛」です。二次性頭痛で最も注意が必要なのは、脳疾患によるものです。脳疾患による頭痛を放置していると命に関わる可能性がありますし、重篤な後遺症を残すこともあります。「今まで感じたことがないほど激しい頭痛」や「少しずつ強くなってくる頭痛」など、いつもと違う感触があったら、速やかな受診が必要です。

こうした症状に気付いたらすぐ「救急要請(119)」してください
  • 片麻痺体の片側や手足などに力が入らない、しびれる
  • 言葉がうまく出ない、呂律が回らない
  • ものが二重に見える
  • めまい
  • 体がふらつく、まっすぐ歩けない
  • 意識が遠くなる
  • 吐き気、嘔吐
  • けいれん
  • 表情がゆがむ

上記は脳卒中の典型的な症状です。明日受診、ではなくすぐに救急車を呼びましょう。

くも膜下出血

くも膜は脳を覆っている膜のことで、くも膜下出血は脳の太い血管が破裂して、くも膜の下に血液がたまって脳を圧迫している状態です。突然、頭を強く殴られたような激しい頭痛を起こし、吐き気、嘔吐、意識障害などもともなうことがあります。適切な処置をすぐに受けないと血管が再破裂してさらに出血してしまうため、早急な受診が不可欠です。こうした症状があった場合にはすぐに救急車を呼んでください。再破裂によって重篤な後遺症を残すリスクが高くなりますし、命に危険が及ぶ可能性もあります。
原因は、約90%が脳動脈瘤の破裂とされています。破裂する前の脳動脈瘤は、100人に1人は持っているとされ、自覚症状もないため、専門医を受診して早期発見につなげ、適切な治療を受けておくことがくも膜下出血の予防につながります。

脳出血

脳の細い血管が破れて出血している状態で、出血を起こしている場所や量によって現れる症状はさまざまです。適切な治療を受けても、半身麻痺・言語障害など生活に支障を及ぼす後遺症を残すことが多くなっています。突然意識がおかしくなり、半身が麻痺する、呂律が回らなくなる、吐き気、めまいなどの症状が出ますが、頭痛はそれほど強くないことがあります。発症のきっかけに、強い感情の揺れ、性行為、入浴、排便時のいきみなどがあります。動脈硬化が進んでいると発症リスクが高くなるため、高血圧・脂質異常症・糖尿病などの生活習慣病がある方は注意が必要です。頭痛に他の症状がともなう場合には、できるだけ早く受診してください。

脳腫瘍

脳に腫瘍ができて、数週間~数ヶ月経過してサイズが大きくなり、それに従って頭痛が強くなります。朝ほど頭痛が強く、吐き気や嘔吐があることが特徴です。また、腫瘍ができた場所によって人格の変化、手足の麻痺や視力障害など、さまざまな症状を起こすこともあります。脳腫瘍にはさらに100種類以上に分類されますが、原因ははっきりとわかっていません。
いつもと違う頭痛に気付いたら、すぐにご相談ください
頭痛には、深刻な脳疾患によって起こっているケースや、脳疾患の発症リスクが高まって起こっていることがあります。こうした頭痛に気付いて早めに専門医を受診することで、重篤な状態にならずにすむことは珍しくありません。当院では、日本脳神経外科学会専門医の院長が検査・診断を行っています。手術が必要な際には信頼できる提携病院などをご紹介してスムーズに最適な治療を受けていただけるようにサポートしています。お気軽にご相談できるクリニックですから、心配なこと、不安なことがありましたら、いつでもいらしてください。

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