エムガルティ(新薬)

エムガルティ(新薬)

かねてより期待されていた、新しい片頭痛治療薬「エムガルティ」(一般名ガルカネズマブ)が20211月に認可され、現在発売準備が進められております。簡単にまとめましたのでご参照下さい。

 

国内初のCGRPを抑制する薬理機序の片頭痛薬

◎薬理学的な名称は「ヒト化抗CGRPモノクローナル抗体製剤」。

◎CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチドという物質)は頭の硬膜や三叉神経にあり、片頭痛発作時の血管拡張や炎症反応の直接の原因とされている。

◎この薬は、CGRPの働きをブロックすることで、発作を減らし、また、発作を軽いものにする。

◎「モノクローナル抗体製剤」の意味するところは、分子生物学的に「本来の目的のみを達成する極めて精密に設計された薬剤」。副作用が極めて少なく、非常に高い効果を見込める一方で、 原則として内服ではなく注射が必要。

◎「モノクローナル抗体製剤」は細胞培養などのバイオテクノロジーを利用して生産する必要があり、化学合成薬(普通の薬)と比べて、どうしても高価になってしまう。

◎「モノクローナル抗体製剤」は他の分野では、抗がん剤、免疫抑制剤、アレルギー薬で目覚ましい成果を上げている。

片頭痛の回数を減らす「予防薬」で発作も軽くなるかもしれない

  • ▶当院でよく使うミグシス(ロメリジン)、インデラル(プロプラノロール)と似た位置づけ。
  • ▶三叉神経への効果は、片頭痛に使用される抗てんかん薬とも似た位置づけ。
  • ▶臨床試験では慢性片頭痛や他の予防薬の効果が不十分な例で、片頭痛の日数が半減した。
  •  ★実際には平均で月の片頭痛の日数が6日から3.6日分減った。
  • ▶臨床試験で6カ月間の使用で片頭痛の日数が減った人の割合は
    •  ★50%減:59%、75%減:33%、100%減:11%。
    •  ★片頭痛発作がゼロになった例が10%を超えているのは注目したい。

適応

  • ▶片頭痛が月に4日以上で、片頭痛予防薬が効かない場合
  • ▶実際の使用は診察で判断します。

主な副作用

  • ▶注射部位の痛みや腫れ以外に目立った副作用はなさそう。
  • ▶注射部位疼痛: 1%、注射部位の腫れ14.9%
  • ▶めまい、便秘、じんま疹: いずれも1%未満
  • 使用方法

  • 月に1回の受診が、どの程度生活を改善するか、がポイントになります。
    • 保険適応であり、現在は厚生労働省が料金を設定する作業中です

    • 使えるようになる日はかなり近いと予想しています。
    • 予想される長所

    • ●保険適応である。
    • ●目立った副作用はなさそう。
    • ●治験では、片頭痛の回数が半減、トリプタンの効果が増強した。
    • ●他の予防薬と併用可能。
    • ●月に1回の注射で、毎日飲まなくてよい。
    • ●理論上、かなり的確な作用機序で、画期的な新薬である。
    • ●作用機序的に、群発頭痛にも効果を期待したくなる。
    • 予想される短所

    • ●保険適応ながら、価格が不明
    • ●毎月来院が必要
    • ●注射が苦手な人にはつらい
    • 発売次第、当院にも入荷します。
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